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学校現場でのLGBT

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先日,ある市の教員の方々と弁護士らとで
学校現場でのLGBTへの取り組みを勉強しました。


写真は,ある市の教育委員会が発行している
教員向けのパンフレットです。

当該市では,人権教育の一環として,
教員や教育委員会が一体となって,
ある人権課題に対して数年かけて研究したものを,
こういったリーフレットとして発行しているとのことでした。
こうした人権教育への取り組みは数十年続いているとのことでした。



リーフレットの中身には,こういった問いかけがあります。

□ 「男らしく・・・」「女らしく・・・」という言葉を使うことがある

□ 「ホモ」「レズ」「オカマ」という言葉を使ったことがある


これらの一例は,子どもの見方・指導のあり方・教師の姿勢を
確認するためのチェックリストとして提示されています。

当該市は,全国に先駆けた教育分野の中での
LGBTへの取り組みを行っていると感じました。


こういったリーフレットを発行しており,
全国から問い合わせを受けているという点もそうなのですが,

スクールカウンセラーが講師となって,
児童生徒に対する啓発を行っていたり,

中学生を対象に,
性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律
(性同一性障害者性別特例法)に基づき
性別の取扱いの変更の審判を受けたLGBTの方による
講演を行ったりもしていました。




勉強会の中では,たとえば,実際に教育現場で,
性自認は女性だけれども生物学的には男性の児童生徒から,
女性用トイレを使わせてほしいと要望があったとしたら
どう対応するか,という事例を上げて議論をしました。

いろんなバージョンが想定されます。


女児生徒児童が嫌がらないか。そこに対する教育が必要なのでは。

職員用トイレを使わせるのはどうか。

職員用トイレを使わせようとするのは,逆差別にならないか。

女子児童生徒は納得したがその保護者が反対したらどうするか。

「どなたでもどうぞ」を前提とするトイレの使用とするのではどうか。

・・・

LGBTの方は,「グラデーション」ということを聞いたことがあります。

それを前提に,LGBTのいろんな方から要望があったときに,
それぞれの要望に応えること・・・いろんなパターンが想定されます。
そういった中で,別々のトイレを作ることが,
現実的に可能なのか(結局はお金の問題では)。


トイレの問題が解決をみたら,
次は体育時の着替えはどうなのか。
修学旅行時のお風呂は?部屋割りは?



中学生の心の揺れも想定しながら,議論は進みました。
おそらく自分の中で,
自分の性自認もゆるぎないものではないと想像できます。


そんな時期に,学校の先生が何気なく,
「おい,女っぽいな」,「ホモやろ,おかまやろ」と,
当人とか,周囲の人とかをいじって笑いものにする
ということが起こったとしたら。


そういう形で笑いにされたときに,
その当人は「自分おかしいのかな」と感じてしまい,
自分がおかしい人間と思いながら生きていかなければならない。
それが進んでしまうと,
ずっと自分を偽って生きていかなければならないのか
という選択をせまられたり,
死にたいという気持ちを持ち続けていかなければ
ならないことに陥ってしまう。


教師のなにげない一言が,実はその子を傷つけているかもしれない
そんなしんどい子もいるんや,ということ
もしかしたらクラスにそういう思いをもっている子もいるということ
そのような可能性に気が付いてほしい。


そんな問題意識を突き付けるための
リーフレットなのだということでした。



そうして,あれやこれやと。
LGBTの人が直面しているであろう課題について思いめぐらせます。


女子生徒児童のズボンが
ほぼ想定されていない制服っていうのはどうなんだろうとか。


子どもがカミングアウトすることって,相当な勇気がいると思うが,
その情報は小中連携,中高連携の中で,情報として
引き継がれた方が良いのだろうか,とか。


議論はつきないままでした。
 
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おまけ

勉強会のおともは,この「堅パン」でした。
歯が立たないって,比喩ではありません。
めっちゃ堅かった!!(笑)

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コメント

 日頃、あまり意識せずにすごしてしまっていたLGBTのことを考える機会があって勉強になりました。しかし、現場では気にせずに生活している職員がほとんどです。
 これからは、ちょっとだけでも考えて発言、行動できるように職員に向けて発信できればと思います。
 第2部の勉強会も有意義でした。今後ともよろしくお願いいたします。
 堅パンは手強かったですね。(な)

投稿: | 2016年2月 8日 (月) 19時29分

私にとってもLGBTのことについて気づかされる貴重な機会となりました。「(な)」さんからの報告を聞いて,世の中を大々的に返る発想よりも,まずは自分の言動から正していきたいと思いました。

投稿: 加藤慶子 | 2016年2月19日 (金) 21時38分

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