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2013年7月

少年友の会

少年友の会は,家庭裁判所との協力関係をもちながら,
非行で家庭裁判所に送致された少年の審判や更生を支援する
ボランティア団体である。
少年友の会の担い手は「家事調停員」の有志の方々である。
少年友の会の立場から,民間付添人となる場合もある。

「少年友の会」の下部組織として,
学生ボランティアを備えているところがある。

私は大学生のころ,兵庫の少年友の会の
学生ボランティアに登録し,
試験観察中の子どもと,
毎週1時間ほどの学習支援をした経験がある。
当時は,限られた時間の中だったけれども,
非行少年に接するということ自体に,
ハラハラ・ドキドキしていたし,
家庭裁判所調査官の仕事を垣間見せてもらい,
処遇の方針を様子を聞かせてもらったりした。

よく分からないままだけど,
その子の話を聞き,
その子が考えている思考過程を追って
私なりにできることはなにかと考え,
夢を応援したいと思っていたりした。

すごく印象的な思い出として想起することができる。

今思うと,家庭裁判所と少年友の会から,
私自身が成長の機会をもらった気がしている。


さて,先日,試験観察になった子に,
友の会から,当面の生活を支える物品として
新品のバック,服,タオル等が贈られた。

手紙が同封されていて,
友の会の説明とこれらの贈り物の財源の説明とともに,
「がんばってください」の直筆の言葉が添えられていた。


少年は鑑別所にいる間は貸し出された物品で生活する。
なので,その子とは,「出てからどうしよう,
服も所持品もほとんどないし,買うお金も今ないし。」
と話をしていたとこであった。
その
矢先の思いがけないプレゼントに,
子どもは大感激していた。

その子にも,見返りのない愛情があること,
会ったことはないけれども,
その子の更生を応援している人たちがいることを
実感してもらえたかな。

そういう愛情を受けて,
自分も,このありがたい経験を,
今度は誰かにつなげたい,
と思ってくれたらいいな。

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情緒障がい児短期治療施設

情緒障がい児短期治療施設の視察に行ってきました。

情緒障害児短期治療施設は,
児童福祉法第43条の5に定められており,
「軽度の情緒障害を有するおおむね十二歳未満の児童を、
短期間、入所させ、又は保護者の下から通わせて、
その情緒障害を治すことを目的とする施設とする。」と
定義されています。
略して,「情短」といわれることがあります。

もっとも,今は,「児童心理治療施設」という言い方が
推奨されています。
H24.3に出された厚生労働省雇用均等・児童家庭局長通知
情緒障害児短期治療施設運営指針」においても,
児童心理治療施設という文言が使われています。

ただ,情緒障がいは治療で治るということはありません。
児童心理治療施設で実施していくのは,
子どもに対し,生活に適応していく力を高めていくということ,
環境を整備して,子どもが安心安全に
生活できるように支援することです。
こうして,家族の再統合を図っていくという役割を担っています。

さて,この日視察に行った児童心理治療施設には,
生活行動の問題をもつ子どもや,
発達障がいをもつ子どもなどが入所していました。
入所者のうち,被虐待経験を持つ子どもは8割強います。

視察した児童心理治療施設の敷地内には,
小学校,中学校が併設されていました。
学校に通うことも,子どもの生活適応力を
高めるプロセスに組み込まれています。

うまくいくようなら,敷地外・地域内の学校に通います。

そうして少しずつ適応力を育み,
現在の実績としては,約2年で家庭に戻っていくそうです。
この「総合環境療法」により,
子どもの適応を支援していくというスタンスです。
この施設は,最低基準よりも職員数が厚く,
全国平均よりも家庭復帰が短期で可能となっている,
という実績をもっていました。

児童心理治療施設と,児童養護施設は,やはり,違いました。

たとえば,子ども同士が起こしたトラブルに関して
児童養護施設では,基本的には,大人は
子どもの解決を見守るところがありますが,
児童心理治療施設では,大人がトラブルを引き取り,
介入することにしているとのことでした。

また,児童心理治療施設では,生活のルールや枠組みを
より重視している,と感じました。
情緒障がいをもつ子は,いつもと違うこと,
目新しいことが刺激になり,自分の衝動を
コントロール出来なくなることがあるからのようです。

ほとんど全ての子にセラピストがついており,
セラピールームで安心・安定した時間・空間を
体感させるということが実施されていました。



視察して,情緒障がいをもつ子どもに対しては,
きめ細やかな,その子の個性に応じた
支援が必要であることを肌で感じました。

全国に38か所あり,内5か所が大阪府,大阪市内にあります。
大阪では,入所希望の「エントリー」をしてから半年待ち
というのが常態で,さらに施設ができたら
すぐにいっぱいになるだろうと言われています。

もっとも,東京は,児童心理治療施設を設置していません。
他府県なら児童心理治療施設に入所する子どもが
児童養護施設等に吸収されているものと思われます。

(情緒障害児短期治療施設(児童心理治療施設)ネットワークのHP
全国の情緒障害児短期治療施設(児童心理治療施設)
を参照しています。)

視察後には,やはり,
それには無理があると思わざるを得ませんでした。

情緒障がい児に対する早期発見・早期療育の必要性は,
今や自明のものです。

情緒障がいを出来るだけ早く発見し,養育をする方が,
社会の中での適応が上手くいきやすい。

正しい療育が実施されることにより,
二次障害が防げるということは言われており,
それを対する支援をするというのが
法の基本的なスタンスのはずです。

生活への適応力を育む機会が失われているとしたら,
生き辛さを抱えたままにされているとしたら,
それは杜撰な措置だというべきだと思います。

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