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2012年10月

少年犯罪被害者当事者の会「WiLL」

今日は,大阪で開催された
少年犯罪被害者当事者の会
WiLL もう一つのこどもの日に参加してきた。

 

今年で14回目
テーマは,「なぜ今 少年法改正が必要か?
~罪に見合った罰とは~」

 

少年犯罪被害者当事者の会HP↓↓↓
http://hanzaihigaisha.jimdo.com/

 


少年犯罪被害者遺族の会が,
今般進められている
少年法改正に対して出した意見書が配布されていた。

 

 

●検察官関与対象事件の拡大について
被害者遺族の強いメッセージとして受け取ったのは,
「少年審判においても,
事実認定をきっちりやってほしい。」という思いであった。

 

事実を知ることが,被害者遺族の心の回復につながるという
思いはある。ただ,それだけが理由ではない。

 

審判の場で,嘘がまかり通る。
そうすると,加害少年は「審判で嘘が通った」と感じていると思う。
これでは,加害少年の更生のためにもならない。
事実を突きつけ,少年が全て罪を認めて
反省することが,更生の第1歩だと思う。

 


そのための検察官関与は実現してほしい。
事件の大小は関係ない。
たとえば,窃盗に至った経緯というのも一人ひとり違う。
「またやりそう。」と思うのであれば,
嘘は通らない,ということを示すべき。

 


以上の意見がでていた。
この議論の前提には,
付添人が,少年に不利になる事実の主張を
積極的にやることは想定されていなかったのはもちろんのこと,
裁判官が,手元にすべての記録があったとしても,
加害少年の供述の矛盾に対し,一つ一つ事実を突きつけて
明らかにする作業も想定しされていなかったように思う。

 


被害者の方から,
「審判の段階では,少年や親が調書で何と言っているのか
全く知ることができなかった。
それを知っていたら,
被害者の意見陳述でも言うことが違っていたと思う。」
という言葉があった。

 

また,刑事と民事とで,少年から違う説明があったという
経験談もあった。

 

 


事実認定の観点から,検察官に一定の役割を期待している,
という思いを感じた。

 


事実認定を適切にやるという観点からは,
一見記録が裁判官(審判官)の下にあり,
予断をもって審判に臨む可能性があることをどうするか,
という意見も出ていた。
なお,今回の改正案では,ここまでは手当されていない。

 

 


●不定期刑引き上げについて

不定期刑の引き上げは,被害者遺族からというより
むしろ裁判所から上がってきた声だ,という意見があった。

 

そして,裁判例の中に,
加害少年の「適切な」刑期を決めようとするとき,
「5-10年の不定期刑が壁になっている」
という趣旨のものがいくつか出ていることが紹介された。

 

●国選付添人制度についって

 

国選付添人制度実現に向けて,思ったことは,
付添人である弁護士に期待される役割は,

もっともっと大きくなるということである。

実際に,関係者から
「制度だけあっても,中身が伴わないんじゃ・・・。」
ということを言われたこともある。

こういう付添人活動に対する声は真摯に受け止めないといけない。
だから,付添人の力の底上げをしていかない。

 


被疑者国選が始まった時もそうだったんじゃないかな,
と想像するのだけれども。

被疑者国選が始まった時というのは,
標準的な弁護士にとって,
何をしなければならないのか,
明確なものをみんな把握していたのかしら。
この辺りの当時の雰囲気を聞いてみたい。

 

ただ,私たちが,
付添人として何をしなければならないのかということ,
付添人活動のスタンダードを示していく作業に
着手する必要があり,
それが全国的に高まっていけばということは思った。

 

 

「私たちが望んでいるのは,
少年法の厳罰化ではない。適正化なんです。」

 

 


以上は,3時間半に及ぶシンポジウムのほんの一部ではあるが,
今日聴くことができた少年犯罪被害者遺族の声,
いつまでも癒えることのない気持ちを受け止めて
活動をやっていかなければならない。

これを心に刻むことために,ここに来ている。

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シンポジウム「居場所のない子どもたち」

今日は,
シンポジウム「居場所のない子どもたち」
~義務教育を終えた子どもに必要な支援を考える~ 
に行ってきました。

案内はこちら↓
http://www.osakaben.or.jp/web/event/2012/121027.php



ここでいう「居場所のない子ども」というのは,
主として,義務教育を終えた段階(=年長者)にあり,
「社会的擁護の下にある子ども,非行傾向のある子ども,
あるいは家庭での養育を受けながら居場所がなく,
十分な支援を得られない子ども」を指しています。

そして,シンポジウムの趣旨は,
「 「居場所のない子ども」の自立に質する社会資源について調査し,
既存の資源の活用法や問題点について検討し,問題提起したい」
というものでした。


義務教育を終わる段階,
18歳以上になって児童福祉法の対象から外れてしまった段階,
この段階にある子どもたちに対する公的支援や
利用できる社会的資源は,急に手薄になります。

そのような余波を受けて,
環境調整がうまくいかず,受け入れの社会的資源がないために
少年院に入っておかざるを得ない状況にあるケースがあります。

性虐待等で家に帰ることができない状況にあり,
自分で自立していこうと決意した未成年の子どもが,
社会的な一歩を歩みだすことは,かなりの困難を伴います。


子どもの権利委員会の弁護士だけに限らず,
社会福祉士や児童養護施設,児童相談所等に関わる人なら,
誰しもが,何かできないか,という問題意識を感じていると思います。



シンポジウムでは,
子どもの権利委員会プロジェクトチームメンバーが,
全国のシェルター,自立援助ホーム等を訪問して調査した
設立経緯,運営体制,運営の経済的基盤等について報告がありました。


各施設のルールからは,そこの運営主体の理念が見えます。
「子どもにとって,最適の施設でありたい。」という気持ちは共通です。
そして,年長者の場合,子どもがどうしたいか,
という部分がより重視されていることがわかりました。
自立に向けて自分で決めていくことをサポートする,
寄り添うという姿勢です。


また,年長者支援というのは,上手に公的支援を得て,
行政ができない部分を民間が埋めていく,
という流れにあることがわかりました。



第2部のパネルディスカッションでは,
4者それぞれの立場から,
対象者に応じた個別・具体的な支援を実践していました。


印象に残ったのは,箕面市でのパーソナルサポートの活動。
地域の力を活かし,地域の人の力を借りながら,
地域の中に「居場所」を作ろうという動き。
地域の中の社会資源が活用していくことを志向していました。
ここで実施されているモデル事業は,
今後も継続してもらいたいと強く思いました。



今日のシンポには,150人を超える参加があったとのことでした。
弁護士よりも他の福祉関係者の参加が多かったのではないかと思います。


このシンポの中心となって動いていたコーディネーターの先生は,
「このシンポジウムが,何か実践として踏み出す場になればと思う。」
というメッセージを送っていました。

委員長は,
「個別的・具体的・地域に根差した支援でなければいけないな,と思う。」
と話をされていました。



「居場所づくり」の解決策としては,
まだいろんな可能性があることがわかり,
現在の課題を把握できる場となりました。
素晴らしいシンポジウムでした!お疲れ様でした。

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「チェンジングホーム」テレビ放映

10月26日(金)PM7時30分より、
NHKの番組(関西ローカル)『かんさい熱視線』で、


野田詠氏さんが運営している更生支援施設
「チェンジングホーム」のドキュメンタリーが30分ほど放映されます。

野田詠氏さんは,「セカンド・チャンス!」のメンバーで,
同NPOが発行している『セカンド・チャンス!』の本でも執筆されています。

野田詠氏さんのご紹介はこちら
http://www.adullum.com/staff.html

お時間のご都合つきましたらご覧ください!!

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家庭裁判所調査官

家庭裁判所調査官,というのは,
本当にいい仕事だなーっと思っています。

調査官に興味があって,BBS会員になる人,
BBS会員から調査官になる人,
とても多いです。


そういう私自身,いったん司法試験を諦めたとき,
私は,次に興味のあった家庭裁判所調査官の試験勉強をしました。
結果的には,2次試験で不合格だったのですが。
家庭裁判所調査官は,面接重視の試験です。
(・・・何が悪かったのか*(笑))



家庭裁判所調査官には,ほんと
かなわないなーと思う瞬間があります。


観護措置をとられている少年との面接回数でいくと,
付添人よりも少ないはずなのですが,

審判中,少年の「調査官は勇気を与えてくれた。」という言葉や,
審判を終わってからの,少年や出席者からの,
「調査官が,すごく大事なことを言っていた。」
「調査官の言葉を覚えていてほしい。」
という切なるの言葉などを聞くと,
ほんとに,感服,っというかんじです。

あー,やっぱり調査官はすごいなぁ,と思うのです。



そして,どうやって,限られた面接回数で,
ぐっと,少年の核心部分に迫ることができるのだろう,っと
実に教えてほしいです!!


・・・でも,審判後も連絡とれるし
少年院にも会いに行けるし,
BBS会員という立場で子どもにかかわっていけるし。

やっぱり弁護士の方がいいんやもん,っというふうに,
現状肯定的に思っています!


しかしながら,調査官の方にレクチャーしてほしいという気持ちは
ふつふつと持っていますので・・・

調査官の友人が関西に帰ってくるタイミングあれば,
ぜひ呑みに行こう!っておもっていますので,
よろしくお願いいたします~☆

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